1967年に茨城県利根町布川で起きた殺人事件で嘘の自白を強要され、無期懲役となり29年間も獄中に繋がれた冤罪被害当事者の桜井昌司さん。2011年には再審無罪が確定し、2021年には国賠でも勝訴されました。
2015年、盗聴の拡大や新たな冤罪を生み出す部分的な取り調べの可視化を含む刑訴法改定の審議の際、参考人として法務委員会にお越しいただいて以降、懇意にさせていただいてきました。コンサートや出版記念にも伺わせていただきました。
ここ数年は病とたたかいながらも、冤罪撲滅や再審法改正をめざして積極的に活動されました。常に明るく周りを励ましてくれた方でした。私も何度も励まされました。
最後にお会いしたのは今年1月の国民救援会大阪府本部の旗開き。桜井さんは挨拶の中で「みなさん情勢が厳しい、厳しいと言われるけど、厳しいのは当たり前でしょ。その厳しさを突破しなければ展望は開けないんですよ。頑張りましょうよ」と述べ、檄を飛ばして下さったことが印象に残りました。
8月31日、茨城県の水戸市斎場で告別式が行われ参列いたしました。会場は入りきれないほど多くの方が参列されておられました。みんなに親しまれ、頼りにされ、愛された桜井昌司さん、安らかにお眠りください。長い間、ほんとうにお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。