【勇躍して情勢を切り開こう】
次の総理は誰なのかーーテレビや新聞はまるで安倍政権によるこれまでの悪政や失政がなかったのような報道で溢れています。安倍政権の支持率が上昇したとの世論調査まで目にしてしまい、めまいを起こしそうになりました。
いやいや違いますよと、ここはひとつ言わせていただきたい。次期首相として名前が取りざたされている、菅氏や岸田氏や河野氏は、これまで安倍政権を中枢で支えて来た人たちです。石破氏にしても安倍政権の政敵のようにもてはやされていますが、安保法制や共謀罪法、カジノ実施法はじめ、数々の悪法案に賛成し、2度にわたる消費税増税についても異議を唱えることはありませんでした。特に「戦場に行かない若者は死刑か懲役300年にしなくてはならない」と過去に行ったテレビ番組での石破氏の発言は絶対に忘れることができません。
突然の首相辞任で何かと戸惑いが生じると思いますが、私たちは安倍晋三総理大臣個人とだけたたかってきたのではなく、財界・米国言いなりの自民党政治そのものと対峙してきたことをもう一度よく思い出す必要があると思います。
集団的自衛権の行使を認めた閣議決定を取り消し、戦争法等の違憲立法をすべて廃案に追い込み、モリ、カケ、サクラの疑惑と河井夫妻&秋元議員の事件について、責任の所在を徹底的に明らかにするまでたたかいは続くのです。
また、大阪では吉村洋文知事が連日メディアに登場することで人気を博しているようです。公明党が都構想賛成に寝返ったこともあり、ともすれば何かと気後れしてしまいそうな情勢であることも否めません。しかし、そんな時だからそこそ、私たちは情勢を前向きに打開していくために、どんどん外へ打って出ていくことが求められていると思うのです。
30日に行われた日本共産党城北地区委員会の演説会には170名の方が参加してくれました。大阪市会議員の山中智子さんが臨時議会の様子をリアルに報告しました。代表質問から少数会派を締め出す維新や公明に対抗し、「市民とつながる暮らし第一」会派所属の2名の市議と共同会派を組み、都構想の設計図をつくる法定協議会で孤軍奮闘してきた山中智子さんの代表質問が実現したことは画期的出来事です。
新型コロナ禍で減収となった大阪メトロ(旧大阪市市営地下鉄)に、大阪市廃止後につくられる特別区の財源不足を賄わせる計画は絵に描いた餅であり、市民を欺くものであることなど、松井一郎市長を追い込み、「都構想」の欺瞞性を白日のもとに暴き出す見事な論戦を行ったことは、演説会に参加された方々の大きな確信となったことでしょう。
こうした事実を丁寧に伝えていけば、今度も住民投票を否決することは可能です。大阪市を守りたいという仲間を増やし、どんどん対話を広げていきたいものです。
午後からは、和歌山市へ赴き、真ん中世代と言われる30〜40代のみなさんを中心にしたつどいに参加し交流しました。
「本人解説!国会パブリックビューイング!」と題し、今年3月24日に森友事件を追及した私の国会質疑をビデオを上映しながら、安倍政権による政治の私物化や、国会質問の裏話などについて解説させていただきました。
参加された方から、国会議員の数や歳費を減らすべきではないかとの意見が出され、私は、「コロナで国民生活が苦しい時に、国会議員も身を切るべきとの意見があることは承知をしています。現在、国会議員だけでなく、多くの自治体が議員歳費を削減しています。しかし、そのことを国民に我慢を強いる方便とするとことがあってはなりません。新型コロナの感染拡大防止に取り組み、国民の命と健康を守り、落ち込んだ経済を立て直すために、知恵と力を尽くすのが議会人の最大の役割だと考えています。また、国会議員の数は諸外国に比べて決して多すぎることはありません。無駄を削るというのなら、年間320億円にものぼる政党助成金こそ廃止するべきではないでしょうか」とお答えさせていただきました。
さらにその後は、和歌山県自治体労働者後援会のつどいに参加し、PCR検査体制を戦略的に拡充するという日本共産党の提案や、市民と野党の共闘がどこまで発展したのか等について報告させていただきました。
ここでは新型コロナ対策で出費した国の財政について、どう立て直すのか、借金は返せるのか、社会保障の財源はどうするのか、について質問が出されました。私からは、「新型コロナ対策では、持続化給付金など、国民生活を守るための予算が成立しました。これらの財源ついては、当面、赤字国債の発行に頼らざるを得ませんが、将来的には負担能力に応じた税制改革によって国の税収を増やし、財政の健全化と社会保障の充実を両立していくことができると考えています。大企業や富裕層向けの優遇税制をただし、軍事費や無駄な公共事業の予算を見直せば実現できます」とお答えし、財界や米国に対し、国民の立場でキッパリものが言える日本共産党を大きくしてくださいと支持を呼びかけました。
まだまだうだるような暑さが続きますが、健康に気をつけながら、激動の情勢を前向きに切り開いていくために勇躍してがんばろうではありませんか。
長文失礼しました。(2020/8/30記)