【聞け!業者婦人の怒りの声を!】
26日、全国商工団体連合会の婦人部のみなさんとの懇談会が国会内で開かれました。消費税10%増税はやめてほしい、インボイスの導入で商売が潰される、大企業向けの輸出戻し税見直せ、業者婦人の自家労賃を認めよなど、様々な要求を聞かせていただきました。懇談会には国民民主党、社民党の議員も参加されました。
大商連婦人部のみなさんと、消費税10%ストップのポーズを決めて記念写真を撮りました。出された意見や質問について、私なりに考えを述べたいと思います。
◉所得税法56条は、自営業者の家族の給与を必要経費とみなさない制度です。家族従業員の働き分は個人事業主の所得とされ、配偶者86万円、その他の家族50万円が控除されるのみとされ、これは最低賃金にも満たない金額となっています。
すでに全国400を超える自治体で、所得税法56条の廃止を求める意見書が採択されています。高知県ではすべての自治体で採択されています。また、世界の主要国では、家族従業員の働き分を必要経費として認めており、日本も続くべきです。
私は、この問題は業者婦人のみに関わることではなく、女性の人権問題だと考えています。国連の女性差別撤廃委員会も、この制度の見直しを求めています。
国会でも、選挙で男女の候補者数をできる限り「均等」にするよう政党に求める「政治分野における男女共同参画推進法」(候補者男女均等法)が成立しています。そのことに鑑み、業者婦人の切実な願いにすべての政党が向き合う必要があります。与野党問わずに、所得税法56条問題を認識してもらうことが大切だと思います。
◉4年後に予定されているインボイス制度の導入により、多くの免税業者が廃業の危機にさらされることになります。建設業のひとり親方や、フリーランスで働くみなさんの多くが、年収1,000万円に満たない免税業者です。消費税控除を求める取引先との関係で、あえて消費税の課税業者になることを迫られます。これにより、一ヶ月分の収入が税金で消えていく例も紹介されています。全国に500万社あると言われている免税業者に、インボイス制度の危険性を知らせ、導入させないたたかいを広げていきましょう。
◉消費税に頼らない社会保障財源を具体的に紹介してきたのが日本共産党です。行きすぎた大企業への減税をただし、負担能力に応じた税制改革と、軍事費や巨大開発のムダを削ることです。特に、条約上も支払う必要のない、在日米軍への思いやり予算や、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設などにかかる予算はやめるべきです。
◉消費税導入から30年を超えましたが、社会保障はいっこうに良くならないばかりか、さらなる切り捨てが企てられています。消費税は逆進性があり、所得の低い人ほど負担が重くなる不公平税制です。中小企業は、国民から消費税を集める「徴税者」としての役割を担わされてきたと言ってもいいでしょう。
日本共産党は消費税の廃止を目標としています。直接税中心、累進課税、生計費非課税の民主税制を実現するために奮闘します。ご一緒に、最後まであきらめず、消費税10%増税ストップを求めていきましょう。(2019/9/26記)