活動報告

辛いときにこそ思い出したい、冤罪被害者の桜井昌司さん。

[活動報告]2015/08/06 更新

僕は冤罪被害者である桜井昌司さんが好きだ。「刑事訴訟法等の一部を改正する法律案」に反対する集会などでお目にかかる中で懇意となり、フェイスブックでも「友達」になり、参考人質疑でも国会へ来ていただいた。桜井さんご自身が楽天主義を自認されているだけあって、とにかく常に明るい。布川事件では連日行われる密室での糾問的な取調べによりなされた「嘘の自白」を証拠とされ、29年間も無実の罪で服役を余儀なくされたのに、だ。青春真っ盛りの時期に30年近くも自由を奪われる絶望を想像することができるだろうか。絶対に無理だ。

昨日、与党と民主・維新の修正により刑訴法改定案が採決されたことについてマスコミの取材を受けた桜井さんは、「記者さん、あんたも盗聴の対象になるんだよ」と答え、冤罪をなくすものではないと語ったそうだ。今一度、刑事司法制度改革の契機が、冤罪をなくすこと、違法な取調べを根絶することにあったことを思い起こす必要があるだろう。

そうそう、桜井さんは歌手でもあるそうだ(今日初めて知った)。自ら国賠訴訟をたたかうだけでなく、全国の冤罪被害者やその家族を支援するために東…奔西走を重ねる桜井さんは、どんな想いをこめて歌っているのだろうか。とても興味が湧いてきた。

この間、衆議院法務委員会で理事会での対応や委員会での質疑に対し、自分なりに努力してきたつもりだ。周りの協力を得ながらとはいえ、ここまで審議を重ねてきたことに対する達成感がまったくないわけではない。しかし、結果として、冤罪被害者のみなさんがこぞって反対してきた法律案の採決を許してしまったことに、悩み落ち込んでいることも事実だ。

そんな思いにかられた時にこそ、桜井さんのことを思い出したくなる。どんなに困難があろうとも、不屈に、前向きに、笑顔で頑張っている桜井さんのことを。そして、自分もさらに努力を重ね、成長していこう。そう考えた一日だった。

監視・盗聴・秘密社会を許してはいけない!

[活動報告]2015/08/06 更新

秘密保護法廃止!8・6「12・6を忘れない6日行動」が、炎天下の中行われ、「戦争準備の秘密法反対」「戦争法案廃案」「盗聴法大改悪反対」と声をあげました。

昨日、衆議院法務委員会で採決された盗聴法大改悪は、対象犯罪を詐欺、窃盗、児童ポルノなど大幅に拡大し、手法については、通信事業所内で第三者の立会いを義務付けていた現行法から、電話通信を警察署内に伝送し、立会人をなくすことで合理化・効率化するものとなっています。これでは、犯罪と無関係の国民の通信がさらに侵害されることになります。

警察が適正に盗聴捜査をやっているかどうか、同じ警察官が指導するといいますが、いまだに過去の違法な盗聴を認めない警察を、どうやって信頼しろというのでしょうか。ご参加のみなさん、お疲れ様でした。

空襲被害者に補償の実現を!

[活動報告]2015/08/06 更新

8月6日、国会内で開かれた、「空襲被害者等への補償問題について立法措置による解決を考える議員連盟」設立総会に参加しました。

諸外国では民間の空襲被害者に対しても軍人と分け隔てなく補償が行われています。国に補償を求めた最高裁では敗訴しましたが、救済が必要だと考えています。 なぜなら、当時は「防空法」という法律があり、焼夷弾が落とされても国民は逃げることを許されず、消火活動を義務付けられたからです。一般的に戦争被害を「受忍」するということとは違うのです。国の責任を明確にし、被害者への補償を実現する立法化措置が必要です。

「防空法?そんな法律があったのかね?」と述べられた議連会長の鳩山邦夫議員にも、被害者が高齢化していることに鑑み、早期の解決をと強く求めました。

全国空襲連の安野輝子(あんのてるこ)さんもお見えでした。田村智子参議院議員も参加されました。

盗聴拡大、司法取引導入、刑訴法一部改正案が衆議院を通過!

[活動報告]2015/08/05 更新

清水 忠史さんの写真

刑事訴訟法等の一部を改正する法律案を採決。この間、取調べの可視化(録音・録画)、あらたな冤罪をうみだす司法取引、証拠開示と裁量保釈、盗聴法拡大と、4つのテーマごとに参考人も招致して、徹底審議を行ってきましたが、昨夜、民主党と維新の党が与党の修正案で合意し、今日の委員会採決となりました。

残念ながら修正案は、法案の問題点を根本的に解決するものとはなっておらず、日本共産党は、修正案、政府案の両方に反対しました。僕は1時間40分にわたる質問をしましたが、まだまだ時間が足らず、論点を言い尽くすことができませんでした。たたかいの場は参議院に移ります。国民世論と運動と結んで、引き続き頑張ります。

市民のための警察に――法務委員会で60分間の質疑

[活動報告]2015/07/31 更新

【う し ろ む き】

本日の衆議院法務委員会での警察の姿勢です。先日の参考人質疑で、盗聴事件被害者の緒方靖夫さんの意見陳述を受けてなお、警察庁は盗聴事件について認めようとしませんでした。警察官3人が職務で盗聴したことは明白なのに、組織的行ったものとは断定されていないと、警察としての責任を認めないのです。警察も写真も後ろ向きだといわなくてはなりません。

【たとえば君がいるだけで】

審議中の盗聴法改悪案は、これまで通信事業者の施設内で行っていた盗聴捜査を、警察署内で行うというものに。法律で規定されていた第三者の立会規定もなくしてしまい、誰のチェックを受けることなく、警察はいつでも盗聴できるようになってしまいます。立会人は盗聴中の通話内容を聞くことはできないものの、外形的なチェックを行う役割を担い、捜査官の後にずっと座って不正がないか見張ってきたのです。立会人がいるだけで、濫用を防止する心理的プレッシャーになってきたことは言うまでもありません。

【おぼえがきはわすれとき?】

盗聴捜査が拡大した場合、通信傍受制御サーバーなどの機器を増設する必要があります。この費用は誰が負担するのか。現行盗聴法制定時、法務省と郵政省(現総務省)の覚書を示し、機器の購入が通信事業者の協力義務に含まれないことを確認し、「通信事業者が負担する」としていた警察庁の言い分が誤りであることを批判しました。支払う義務がない費用を通信事業者に「任意の協力」で求める警察の姿勢は、覚書を忘れたことにして骨抜きにするものだといわなくてはなりません。通信事業者の費用増大が、国民の携帯料金値上げにつながるなんてシャレにもなりません。莫大な費用をともなう盗聴捜査はやめるべきです。

【組織性の要件を満たす野党共闘】

刑訴法改正案の審議では、合同の勉強会を開くなど、ずっと野党が結束して取り組んできました。法案に対する態度はそれぞれかもしれませんが、冤罪をなくしたい、取調べの可視化を広げたい、通信の秘密を保障した憲法21条を侵害する盗聴捜査の拡大を簡単に認めるわけにはいかないという強い思いを野党は共有してきたのです。いみじくも盗聴捜査の犯罪要件とされる「組織性の要件」が、野党3党に介在していることの表れです。

【市民のための警察に】

緒方靖夫さんも述べられましたが、私たち日本共産党は「反警察」ではありません。どの社会にも、市民の権利の保障のために公的な力が必要です。そして、そのためにも警察が不可欠です。そしてそれは権力者の特殊な利益のためではなく、市民のための警察でなくてはなりません。引き続き頑張ります。