【気候危機打開のための「三つの大切」】
この間「気候危機を打開する日本共産党の2030戦略」の学習会の講師活動に精力的に取り組んでいます。
自分自身の学習や、質疑応答などを通じて私なりに思い至ったことがあります。それは、気候危機打開のためには「三つの大切」があるということです。
ひとつは、逼迫した地球温暖化問題について正しく知ることです。「温暖化はデマだ」とか、「そのうち氷河期が来るから大丈夫」とか、「太陽の活動が弱まればむしろ温暖化は必要」などとの間違った言説に惑わされないことです。そのためには、間違いなく人間の活動によって地球が温暖化していることを証明してきたIPCC報告書など、科学的データに基づき、温暖化問題を正しく理解することが大切です。
ふたつは、いま取り組めば危機的状況を止めることができることを学ぶことです。今世紀末までに、産業革命以前からの温度上昇を1.5度までに抑えることで気候崩壊を防ぐことは可能であり、そのためには2050年までに世界中の温室効果ガスをゼロにすることが必要であることをみんなの認識にしていくことです。
そして、三つは、政治を変えることでこそ、温室効果ガス削減目標を達成することができることを知ることです。一人ひとりの気づきや行動は大事です。しかし、温室効果ガスを大胆に減らすためには、エネルギー政策の大転換が欠かせません。温室効果ガスを大量に排出している、電力業界や産業界自身の自主的取り組みや、「善意」に期待することはできません。
儲けのためには環境破壊を厭わない、新自由主義に囚われ、アメリカ言いなり、財界中心から抜け出すことのできない、自民党政治を根本から変えることが欠かせません。つまりは、「階級闘争」の視点が必要だということを強調したいのです。