死刑制度について考えさせられました
4月6日、参議院会館でアムネスティ・インターナショナル日本の主催で「世界の死刑統計2015」の説明会が開かれ出席しました。
国連加盟国193カ国のうち、現在、死刑制度を存置しているのは日本を含めて56カ国と少数派となっています。アメリカ合衆国でもほとんどの州が廃止、もしくは死刑の執行を停止している現状が生まれています。
駐日EU代表部のファビアン・フェキス氏は、この間、欧州を襲った卑劣なテロ事件にも触れながら、極刑の導入が必ずしも犯罪抑止とならないことを報告し、報復とテロの連鎖を断ち切ることの重要性を強調し、EUとしても引き続き死刑廃止を提唱していくと述べられました。
死刑制度の存廃については、国内でも様々な意見があります。例えば「仮釈放を認めない終身刑」がない日本においては、世論調査において死刑制度を維持するべきと考える人が多数を占めていることも事実です。
同時に、自爆テロを辞さず殉教することを是とするテロリストに死刑を持って臨むことの合理性や、冤罪で無実の人を国家が奪ってしまうことを防ぐことのできない危険な現状が残されていることなどにも鑑み、死刑制度を廃止してはとの考えも広がりつつあるように思います。
私たち国会議員も死刑制度の是非について様々な情報を共有し、議論することが大切ではないのだろうか。そんなことを考えさせられた一日となりました。