介護保険制度の土台がアブナイ!
また介護殺人のニュースが飛び込んできました。介護疲れから妻の命を殺め、逮捕された夫は食事をとらず死亡したという事件です。詳細はまだわかりませんが、何がこのような事件を起こした背景にあるのでしょうか。東京新聞の調査によると、介護を苦にした殺人や心中は年間40~50件で推移しているとのことです。
2000年に介護保険が導入されて以降、繰り返しその制度が切り捨てられてきたことと無関係ではないと思います。要支援と認定された方を国の介護サービスから外しました。さらに、要介護1、2の方は、特別養護老人ホームには基本的に入所できなくされました。介護利用料が一部2割に引き上げられたことも大きな痛みとなっています。介護する家族の負担も大変です。
介護報酬は1000億円以上も削減され、介護事業所の運営を圧迫し、介護職の月給は全産業に比べると9万円も引くという実態を招いています。介護の担い手が不足するのも当然なのかもしれません。これで、どうやって年間10万人といわれる介護離職をゼロにできるというのでしょうか。
今こそ、社会保障を中止とした予算に組み換えることが必要です。毎年の社会保障の自然増分を3~5千億円も抑制する安倍政権と正面から対決していきます。2月24日に19,791筆の署名を届けてくれた全日本民医連のみなさんとも連帯してがんばります。