活動報告

【共産党は暴力団を擁護するのか】という意見について

[活動報告]2015/07/05 更新

警察庁長官の記者会見での発言を批判した、7月3日(金)の衆議院法務委員会での私の質問に対し「共産党は暴力団の擁護をするのか」との意見が寄せられましたので、質問の意図をあらためて説明させていただきます。

現在、法務委員会では「刑事訴訟法の一部を改正する法律案」が審議されています。冤罪事件の根絶と違法な取り調べをあらためることを目的とされたはずの改革が、取り調べの録音・録画(可視化)は全事件の3%に留められる一方、捜査権限を拡大するためとして、盗聴法の大改悪や、あらたに冤罪を生み出す危険の高い「司法取引」の導入などが盛り込まれました。

司法取引では、本来、検察官だけが持っている訴追裁量権(被疑者を起訴するかどうかを判断したり、量刑について意見をのべたりする権限)を、警察にも与えかねない内容になっており、これまでも被疑者や参考人と不当な取引をしてきた警察に、司法取引に関与させてもよいのかどうかが焦点となっています。

そのような中、警察庁長官が6月29日の会見において、暴力団のトップを「死刑もしくは無期懲役にもっていく」と発言しました。あらかじめ量刑を決めて捜査を行う権限が警察に与えられているわけではありません。

当該暴力団(工藤会)は、一般市民にも危害を加え、特定危険指定暴力団に指定されており、重点的取り締まりには法的にも根拠があります。だからこそ私は「暴力団の検挙、撲滅は当然であり、不足する場合は警察官を増員してでも市民の安全を確保する必要がある」と委員会で主張したのです。

答弁に立った警察庁刑事局長も「警察に訴追裁量権限はない」と認めています。日本共産党は、現在の警備・公安に偏重した組織をあらため、市民生活を守る警察への改革こそが、組織暴力団を取り締まることにもつながると考えています。

以上、私の質問において、暴力団を擁護したという事実はなく、「共産党が暴力団を擁護した」という指摘はまったくの誤解です。西日本新聞にも記事が掲載されていますが、このような私の質問内容は掲載されていませんでしたので、あらためて説明させていただきました。

 

【赤旗での報道はこちらです】

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-05/2015070504_05_1.html