活動報告

【4月8日】 清水忠史の今日もおおきに!~裁判所速記官の養成再開を~の巻

[活動報告]2015/04/07 更新

4月7日、衆議院法務委員会が開かれ、裁判所速記官の養成再開と執務環境の改善を求めて質疑に立ちました。日本の裁判所における速記官制度は、国民の公正・迅速な裁判を受ける権利保障の観点から導入されて以来、法廷における、尋問の客観的かつ正確・公正な記録を作成する専門職として、大規模訴訟や、著名事件などには欠かせない制度として高く評価されてきました。

 しかし、最高裁判所は、証人尋問などを、業者にテープ起こしの依頼を行う「録音反訳方式」に変更することなどを理由に、1997年、裁判所速記官を新しく養成することを停止いたしました。当時852人いた裁判所速記官は、現在約200名となっていますが、日弁連などから裁判所速記官の養成再開を求める意見書が出されています。

 私からは、裁判所速記官の養成を停止した当時の根拠が崩れていること、録音反訳や音声認識ソフトに比べて、裁判所速記官の作成する速記録が優れていることなどを明らかにしました。

 また、裁判所速記官は、数十万円もする米国製の電子速記タイプライターを自費で購入しており、経年劣化し、買い替えの必要性が生じたときの不安をかかえており、最高裁判所に対して、決して個人負担にしてはいけないと強く求めました。

 最高裁判所も、裁判所速記官の執務環境の改善を求める附帯決議を尊重すると答え、上川陽子法務大臣も、裁判所速記官の果たしている役割について、その重要性を認める答弁を行いました。

 私からは、裁判所速記官の養成停止を決めた1997年の最高裁判所裁判官会議での決定にしがみつくのをやめて、裁判所速記官の活用と養成再開を要望しました。傍聴されていた「裁判所速記官制度を守る会」の方は、「私たちを励ます質問をしてくれてありがとうございます。これからの運動の力になります」と感想を述べてくれました。